美智子さま「浪費」が内廷費を圧迫か 天皇陛下の世帯収入はサラリーマン並みの500万円?

文/宮本タケロウ

天皇家と秋篠宮家の予算の相違点

先日、天皇家(内廷)と秋篠宮家の予算や会計の相違点をまとめた記事を執筆いたしました。

なかなか高評価を頂いた記事でしたが、記事中では、天皇家と秋篠宮家で使用できる予算の金額の差異に触れませんでしたので、両家における以下の点が不明瞭でした。

  1. 天皇家で使えるお金はいくらでどのように使っているのか
  2. 秋篠宮家で使えるお金はいくらでどのように使っているのか

今回は、まず①の点にしぼって、詳しく見ていきたいと思います。

はじめに、両陛下の使えるお金についてですが、これに関して、インターネット上には「美智子さまの浪費により、東宮時代も含め、今上陛下ご一家は年間で500万円しか使えない」という俗説があります。

昔テレビ番組で「皇太子ご一家は家族三人で年500万円の予算しかもらえません」と報じていたといいます。

列外派星くず日記「シャネルなんて買えません。6700万円しかもらえないから…」

「一家の世帯収入が500万円」というのは、一般のサラリーマン家庭よりも少ないですが、果たして本当なのでしょうか…? たしかに侍従の日記などには平成皇室の“派手さ”が懸念されることはあります(参考記事)。しかし、500万円というのはさすがに少なすぎるような…。

この疑問を詳しく検証していきたいと思います。

天皇陛下「雅子の人格を否定する動き」とは何だったのか? 主犯の“謎”に迫る



令和2年の内廷費は3億2400万円

まず、内廷費の合計は令和2年度で3億2,400万円。これを天皇陛下ご一家と上皇ご夫妻、合計5人が使用します。これは平成時代と変わりません。

では、この3億2400万円はどのように使われるのでしょうか。森暢平『天皇家の財布』にはこうあります(※2003年の書籍なので天皇陛下が「皇太子」と記載されます)。

「内廷費の管理は天皇陛下自身がするのか、皇室でも家計を預かるのは妻である美智子さまなのか」「皇太子夫妻にはどのように家計費が渡るのか」……と疑問がわくだろう。天皇名義の銀行口座があると思う人がいるかも知れないが、そうではない。

内廷費は年四回、8100万円ずつに分けて口座に振り込まれる。口座の名義人は「内廷会計主管」。

森暢平『天皇家の財布』新潮選書、2003年、66頁

天皇家の私費であるのに、官僚によってしっかり管理する体制が採られているのが内廷費ですね。

では、この内訳はどうなるのでしょうか。『天皇家の財布』によると、2003年時点で以下の通りに概算されています。

【内廷費:3億2400万円

人件費:1億1016万円(掌典職や養蚕所の職員、使用人の給料)
物件費:2億1384万円(物件費内訳は①~⑥)

①用度費:5832万円(日常の衣服やメガネ、文房具など)
②食撰費:4212万円(日々の食事や内輪の会食費)
③恩賜金・交際費:2916万円(赤十字への寄付金や神社への幣帛料)
④教養費・旅行費:2268万円(学習院の学費や私的な休養への交通費)
⑤祭祀費:2592万円(宮中祭祀)
⑥その他雑費:3564万円(自由に使えるお金・お小遣い)

同上、67-68頁

これは平成時代の概算ですが、おおよその金額は今とさほど変わらないと思われます。一般人の感覚からして、自由に使えるお金は①の用度費と⑥のその他雑費ということになるでしょうか。



天皇陛下は世帯収入500万円?

さて、ではこの3億2400万円は天皇陛下ご一家と上皇ご夫妻の間でどのように振り分けられているのでしょうか。

上記に紹介した俗説「今上陛下は世帯収入が500万円」説は正しいのでしょうか?

しかしながら、結論を言いますと、これは事実ではないようです。前掲書『天皇家の財布』にはこうあります。

天皇家のメンバーごとに予算が割り当てられ、それぞれに使途が決まっている。

このやり方は現在も引き継がれ、雅子さま用の「皇太子妃費」、愛子さまの「敬宮御養育費」などの項目があるようだ。予算が別だから、お金に関しての嫁姑の苦労はない。戦前から八五年に亡くなるまで毎日新聞の宮内庁担当を務めた藤樫準二氏の「天皇とともに五十年』(七七年)によると、当時、内廷費のうち、昭和天皇夫妻関係が七五%、皇太子夫妻とお子さま関係が二五%だったという。今の天皇、皇太子の予算の区分もほぼこんな感じだろう。

同上、82頁

なるほど。「予算が別だからお金に関して嫁姑の苦労はない」とハッキリ書かれています。

両陛下と皇太子家で内廷費を75%と25%で分け合う形になりますので、内廷費(3億2400万円)の25%と言うと、8100万円となりますね。

よって、平成時代の今上陛下ご一家の世帯収入は8100万円だったとなるでしょう。

では、なぜ上記のインターネット上の俗説「皇太子ご一家は世帯収入が500万円」説が生まれたのでしょうか?恐らくそれは、『天皇家の財布』の以下の記述を曲解したからであろうと思われます。

⑥「その他雑費」(3564万円)には、医薬品代など他の項目に含まれない文字通りの雑費のほか、狭義の「御手元金」、つまり皇室の方々のいわば「お小遣い」が含まれる。私物を買うために使うお金だ。
お小遣いの金額は不明だが、「その他雑費」の7割、2500万円と推定してみると、天皇家五人の成人では一人当たり500万円になる。

同上、74頁

いかがでしょうか。おそらくこの「一人につきお小遣いが500万円」が、伝言ゲームを繰り返して、「皇太子ご一家は500万円の予算しかもらえない」になっていったのではないでしょうか。”お小遣い500万円”と”世帯収入500万円”とでは雲泥の差ですね。

世帯収入500万円のサラリーマンのお父さんなら、お小遣いは年間で50万円ももらえるはずがありません。

今上陛下は東宮時代の世帯収入が8100万円(内廷費の25%)でしたが、天皇となった現在は内廷費の75%とすると2億4300万円となります。しかし、天皇となると人件費や祭祀費、恩賜金などの出費も格段に増えるので、実質自由に使えるお小遣いは東宮時代の年間500万円と変わらないか、むしろ少ないのかもしれないと思います。



宮内庁に情報公開請求をしてみた

さて、以上、「天皇家で使えるお金はいくらでどのように使っているのか」について見て参りました。が、ここまで読んだ皆さまはこのようにお感じになるのではないでしょうか?

「『天皇家の財布』を基に話をしているが、同書の出版年が2003年であるので、現在の状況ではない。平成後期や令和になってからも予算の配分は同じなのか?」

と。

そのような疑問に答えるために、先日、情報公開制度を用いて宮内庁に情報公開請求をいたしました。早くて今月中には結果が開示されますので、開示次第、令和の天皇家の財布を本サイトにて報道したいと思います。

また、今回は天皇家の会計についてでしたが、次回は皇嗣となった秋篠宮家の会計の中身に迫ろうと思いますので、どうぞご期待ください。

天皇陛下「雅子の人格を否定する動き」とは何だったのか? 主犯の“謎”に迫る


17 件のコメント

  • >内廷費のうち、昭和天皇夫妻関係が七五%、皇太子夫妻とお子さま関係が二五%だったという。今の天皇、皇太子の予算の区分もほぼこんな感じだろう。

    ここですが、訂正させていただきます。
    元々内廷費は祭祀費用(宮中祭祀含む)、人件費で約2億使われます。
    それで、残りの一億を分けるとしますが、そこが少々おかしいです。

    >①用度費:5832万円(日常の衣服やメガネ、文房具など)
    ②食撰費:4212万円(日々の食事や内輪の会食費)
    ③恩賜金・交際費:2916万円(赤十字への寄付金や神社への幣帛料)
    ④教養費・旅行費:2268万円(学習院の学費や私的な休養への交通費)
    ⑤祭祀費:2592万円(宮中祭祀)
    ⑥その他雑費:3564万円(自由に使えるお金・お小遣い

    ですが、その他雑費費用がお小遣いなどで使えるとしたら、そこを平成の頃の天皇皇后で75%、皇太子御一家で25%となれば、いくらになるでしょう?
    3564万の75%だとすれば2673万前後になります。残りは900万前後くらいですね。
    ですが、これはあくまでも昭和の頃の参考例。平成の頃の天皇皇后がいくら使っていたかというのは天皇家の財布にありません。
    これが80%、85%が現在の上皇夫妻が使っていた可能性があるわけで、昭和の頃の参考例を出してもこまります。
    なので、内廷費に関しては宮内庁に情報公開要求してることですが、それが天皇家の財布と違う場合がありますから。
    それから、秋篠宮家は皇嗣ですが、内廷皇族でないため、一宮家ですから、内廷皇族と比べるのではなくて、常陸宮家、三笠宮家、高円宮家と比較された方がよろしいかと思います。
    内廷皇族と比べて秋篠宮家はこんなに大変なんだと言われても立場が違うとしか言えませんし、他の宮家と比較した方が確実です。
    秋篠宮家が内廷皇族になってるのであれば比較対象になりますが、なってない以上他の宮家と比較してください。

    • 令愛様
      素晴らしいです。

      内廷皇族でない一宮家に会計監査はありません。監査が無い以上,正確な記事は期待出来ません。
      令愛様の仰る様に内廷皇族のお財布と比べるのでなく,他の宮家との比較が有れば,いかに秋篠家の公務の数が多いか,値段の判らない公務のお車代等秋篠家の潤沢な資金が想像出来ますが,監査の無い以上証拠も無いので記事に出来ない,となると次回の宮本記事内容が目に見える様です。

      では何故秋篠に公務の数が集中するのか?
      その辺なら調べられる?

  • 引退してもお付きの職員が当時と変わらず65人いますけど
    その人件費も莫大でしょう?

    これでは今上天皇一家にしわ寄せがあるでしょう

    おかしなことが沢山

  • まあ王族なんだから一年にひとり1000万くらいいいんじゃねえの
    全部で3億円くらいなら国民ひとりから3円ずつくらいだよ
    昼ごはんの消費税でも50円くらい払ってる
    実際考えたら毎年何万も何十万も納めてる税金ってみんなどこに消えてんだろうね



  • お金って、使える自由があってこそ活きると思います
    旅行しよう~とか、この服かわいい〜とか、たまには贅沢してフレンチでも~とか、そういうこと自分の判断だけでできない方々のお財布事情を探ったところで、なんだか気の毒になりますが…

  • この記事書いた人いくらもらってるのかな?国民の平均賃金は500万もないぞ?金持ちが貰い過ぎているから平均が上がってるんだと思うけど。庶民は税金の割合が低いかもしれないが、その少ない税金でも、苦しいのが庶民です。500万以下の国民が圧倒的に多数を占めると思う。その血税で、皇室は、眞子の、婚約者モドキご一家に、護衛をつけて沢山税金使われるんですよね。やっぱり、天皇ご一家1世帯のみ、皇室にしましょう。でないと、どんどん皇室モドキが増える。

  • >①用度費:5832万円(日常の衣服やメガネ、文房具など)
    その被服費だけど、美智子が使う被服費が多すぎて雅子様は衣服を新調出来なかったって散々言われてなかった?
    公務や宮中晩餐会で使う衣装は別途宮廷費から支払われるけど、そっちも美智子が使いすぎてるから雅子様は衣装の新調をためらってたんだよね?
    即位して宮内庁から衣装を新調してくれと頼まれたくらい雅子様は衣装の新調をなさらなかったって話は?
    そもそも昭和の頃から美智子の母親の上海夫人は娘にもっと華やかなドレスを着させろ、その仕立金なら正田家が出すって言ってたんでしょ?
    香淳様も衣服や衣装の新調を控えて、その分を皇太子妃の衣装の為に遣わせたってお話もあるけど?
    質素倹約を旨としていた昭和の皇室、特に昭和様に仕えていた方々は美智子の衣装道楽を良く思ってなかったとかお話もあるしね。
    >②食撰費:4212万円(日々の食事や内輪の会食費)
    美智子、しょっちゅうお茶会開いてるよね?そこにどれだけ使われてるの?
    そもそもその内訳がその通りな訳がないのは平成皇室を見てたらわかりそうなもんじゃない?
    >⑤祭祀費:2592万円(宮中祭祀)
    高齢を理由に祭祀も時間を短縮したり、噂じゃ美智子が祭祀に使う一部の供物のランクを低くしたり取り止めにしたりしたそうじゃない。
    その平成時代に祭祀をケチったお金は何処に流れてるの?結構な金額になるよね?
    そういうことするから平成は災害続き、そのツケを今上陛下が払わされてる。
    まだまだ災害は続くよ、上皇夫妻が生きてる間はね。

    • 宮内庁に情報公開請求をして出てきた内訳,と,かつて出版された天皇家の家計本も参考にされて書かれた記事という事ですが,昭和で『天皇皇后両陛下75%,皇太子家25%』というのに驚いた。天皇家というのはそれだけ皇太子家と比べて規模が違うのですね。平成もこの割合が基本的には『大して変わらない』というが,本当だろうか?
      『大して変わらない』のは表向きな事,先日からの『昭和天皇ご叱正事件』『山田侍従追放事件』の記事を読むと,匿名様の仰るように,割合以前に当時の美智子皇后の意向でなし崩しになっていた様子は無かったのだろうか?香淳様ならともかく,美智子皇后が相手なのに『お財布別だから嫁姑の争いはない』なんて,現実感なさすぎませんか?
      家計を自転車操業で回す主婦感覚で申し訳ないが,家計簿はつけても帳じりが合えば儲け物なので,あちこちの項目から資金をかき集める者にとって,予算の通りに進まないのは当たり前,今回の記事も『大まかにはそんな感じで計画している』程度,当時賓客のおもてなしが多かった東宮家,東宮御所だけでなく,ホテルでの催しもあり,食撰費だけで足りていたのか?足りる訳がない,皇太子家だし国の名誉に拘れば,他の項目から回すしかない。
      情報公開請求しました,どうですか?と言われても現実と暮らす主婦は疑い深いのですよ。
      おそらく秋篠家のレポート出されても形だけで,監査が入らないブラックボックスは調べるなんて無理だし,『情報公開請求しました』って言われても,ね。
      それより監査請求を申し入れた方が良くない?税金使っている以上、説明は義務だと思うけど。

  • タケロウさん、前段で祭祀等の人件費1億1016万、恩賜金、寄付金2916万、祭祀費2592万円(宮中祭祀)と計上されているのだから内廷費3億2400万からそれらを引いた金額が実質の私費で、それに25%をかけた数字が当時の皇太子ご一家の費用でしょうが。
    3億2400万に直接25%かけるのはおかしいでしょう。だから平成時代の東宮家にかけられたと思われるお金は正確には
    (3億2400万ー1億1016万―2916万―2592万)×25%=3969万ですね。8100万ももらえませんよ。それでは平成の天皇皇后両陛下より多いことになってしまう。いい加減な計算しないでくださいね。



  • 不満があるなら税金払わなければいいじゃん。
    仕方なく払ってたって、天皇や皇族連中は我々国民に何もしてはくれないよ。
    こんな問題は税金を一切払わなければ解決します。猿でもわかるわ。

  •  私見ですが例えこのように名目上分けられていても鶴の一声でどうにでもなるのでは?
     領収書を出す必要も無いと思われますし。
     前天皇の職員を減らさない事にも力関係を感じます

  • 情報開示請求されたのですね
    それでこそ真実を探求するジャーナリストというものです
    タケロウ氏の真摯な姿勢に頭が下がります

    そこで
    きちんとまとめていただきたいのは
    東宮家(天皇家ではなしに)と皇嗣家の比較です
    昭和の天皇家における内廷費予算の振り分けの割合は祭祀等の費用や人件費も含まれた割合でしたね
    そうではなく両家の可処分所得で金額を比較していただきたい
    秋篠宮家にはさらに「足代」という謝礼金や大学等での収入もあるはずです
    内廷に入ったら得られないはずの収入も皇嗣家の可処分所得に入れるべきです

    美智子さまの衣装代は着物なら帯も含めると一揃い一千万ほどはかかるでしょう
    即位の礼の際のお茶会の着物も新しいものでしたね
    その金額が年に数回ポンと出せる状況
    皇太子妃は毎年のおでまし行事のドレスは十数年ものの着回し
    オランダの戴冠式でさえ古いドレス
    ご病気を理由にされてはいますが本当にそうでしょうか
    予算配分が昭和と同じとは思えません

    情報開示のまとめ
    たのしみにしています

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です