天皇陛下「雅子の人格を否定する動き」とは何だったのか? 主犯の“謎”に迫る

文/宮本タケロウ

雅子の人格を否定するような動きが…

2003年5月10日、外遊を2日後に控えた皇太子殿下(現・天皇陛下)の記者会見の席上で、このようなご発言があったことは、本サイトの読者の皆様でしたらよく覚えていらっしゃるかと思います。

「この十年、自分を一生懸命、皇室の環境に適応させようと思いつつ努力してきましたが、私が見るところ、そのことで疲れ切ってしまっているように見えます。

それまでの雅子のキャリアや、そのことに基づいた雅子の人格を否定するような動きがあったことも事実です」

(いわゆる「人格否定発言」時の天皇陛下)

今読み返しても、その時の緊張がよみがえってくるような発言ですが、この発言を基に、雅子さまの人格を否定したのは、雅子さまを苦しめたのは誰なのかが問題になりました。

雅子さまを苦しめたのは、宮内庁か東宮職か、それとも皇室の内部なのか… 

この“人格否定発言”から、すでにもう約20年が経ちますが、雅子さまの病気とその療養が始まったきっかけを告げる悲しい出来事として、また雅子さまを守ろうとした陛下の強く優しい発言として、今なお語り継がれています。

はたして、陛下の発言の「人格を否定するような動き」とは何を指すものだったのでしょうか。今回は、平成の両陛下をよく知る御学友で元共同通信記者の橋下明氏の証言から探っていきたいと思います。

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上皇陛下ご学友・橋下明はこう語る

橋下明の『平成皇室論』(新潮社、2009年)には”人格否定発言”について、まずこのように記されています。

”皇室の環境”という皇太子発言は一義的には天皇家の家風と解釈できる。(中略)

どのように想像力を働かせても、現実とご発言の内容が摺りあってこない。明仁天皇が有史以来の皇室をつかさどる立場にあられ、世にもまれな厳しさをたたえたお人柄であるとしても、長男の嫁をいびるなどと考えるのは無理というものだ。

皇太子妃が一人で両陛下とお会いするのは、年一回の誕生日のみ。現実離れし過ぎている。

橋下明『平成皇室論』新潮社、2009年、43頁

橋下氏によれば、雅子さまが両陛下に会うのは年に一回だけ。これではとてもいびることなどできないとのことです。また、同書にはこのような文もあります。

まだ親王(注、現・天皇陛下)が十八歳だったころ、美智子皇后はお妃入内を想定して、「あれこれ希望することは、これからお上がりになる方に対して、ひとつの決まった枠を与えることになるので控えたく思います。ただ、伝統の川界は奥行きの深い川界ですので、気長に経験を積み、なにことも温かく、はぐくみ育てる方であっていただければとそれだけを考えています」と明言された。

そのお気持ちは、いまに続く皇太子妃への基本姿勢の骨格をなしていると恩う。温和なお人柄の皇后が皇太子のお妃をいじめるはずがない。

同上、44頁

温和なお人柄の皇后が皇太子のお妃をいじめるはずがない」と書かれていますが、上皇のご学友にしてマスコミ人として上皇御夫妻と親交のあった橋下氏の証言は重要だと思います。

橋下氏の論を信用すれば、少なくとも雅子さまの人格を否定したのは上皇ご夫妻ではないと言えるのではないでしょうか。



黒田清子さん(紀宮さま)はこう語った

また、その傍証として、平成・令和の天皇・皇后両陛下を身近で見て来た黒田清子さんのこのような証言もあります。

東宮両殿下のご相談に一生懸命耳を傾けられ、新しい世代の行く末を見守り支えようとしてこられた両陛下に対して、いわれのない批判がなされ、海外における皇室観にまで影響を与えたことについて悲しく思う…

平成17(2005)年4月18日、紀宮清子内親王誕生日会見

海外における皇室観にまで…とは、2004年5月の英・タイムズ紙に掲載された「雅子妃は皇室から離れたがっている。不躾ながら、彼女は天皇夫妻に対して敵意を持っており、お二人が死ぬのを待っている」という記事など、この時期にあった海外諸紙を念頭にした発言と思われます。

黒田清子さんはこうした無責任な報道に心を痛め、上記の発言をなさったのでしょう。

以上、橋下明氏の論考を基に、“人格を否定するような動き”を探ってきましたが、少なくとも言えるのは、「上皇・上皇后ご夫妻をはじめ、皇族方ではないことは確か」ということになります。



橋下明は愛子天皇に賛成

ここまで読まれた一部の読者は「橋下明の言うことだけを信じて判断して良いのか」と思うかもしれませんので、橋下明氏はフェアなジャーナリストであるということを最後に述べておきたいと思います。

先日、「美智子さまが気に入らない侍従を閑職に追いやって左遷させた」ということを本サイトで紹介しましたが、この出来事を報道した唯一のジャーナリストが橋本明氏です。

参考記事:復讐の美智子さま 山田侍従「追放事件」の真相

「人格否定をしたのは美智子さまではない」と美智子さまをかばうだけでなく、美智子さまの批判もフェアに行うジャーナリストであると言えますね。

また、近年話題に上る「愛子天皇論」について、なんと雅子さま入内時にすでに「女性天皇賛成!」を表明していたのも橋本明氏でした。

皇太子の婚約がととのった平成五(一九九三)年、私は新潮社が発行する「フォーサィト」誌二月号に「今こそ「皇室典範」の改正を」という論文を寄稿した。その中で「皇男子を産んで欲しいという期待が押しつけとなり、押しつけが圧迫となって、未来の皇太子妃殿下が備えた知性を圧殺するようになっては元も子もない」と書いた。さらに「皇男子出産を一人で実現しなければならない小和田雅子さんにとって、こうした期待が心身への重圧につながらないだろうか。筆者には、仮に第一子が女子であった場合、国民が抱く落胆の度合いが今から予測できる。そして第二子が誕生する直前、雅子さんが恐怖にさえかられる事態を心から心配する。一人の女性に天皇制の将来をかける恐ろしさ、非情さ、むごさを思う」としたためた。

皇室が皇位継承問題で大きく揺らぐだろうと予想した私は第一子が女性だった場合、立太子を経て女性天皇にすべきだと論じた。

同上、71頁

いかがでしょうか。結婚前にすでに雅子さまのお世継ぎプレッシャーを察知して、女性天皇を唱えていた人物がいたとは驚きです。

一般に、橋下明氏は雅子さまの療養が長引いた2000年代後半に、「離婚」や「別居」、さらに「廃太子」も発言したため、今上両陛下を応援する側から“国賊”や“とんでもないひどい奴”と思われているかもしれませんが、やはり、上記のような発言も同時に紹介しなければ公平ではありませんね。

総合的に考えれば、橋下明氏は現実に即して、是は是、非は非と論じる非常にフェアなジャーナリストであると言えるのではないでしょうか。

以上、今回は、“人格否定発言”について、「雅子さまの人格を否定したのは上皇・上皇后はじめ、皇族方ではない」という点までは分かりました。引き続き、真相に迫っていきたいと思います。

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12 件のコメント

  • 人格を否定したのが皇族でないことの裏づけが橋下さんのインタビュー内容のかいつまみだけですか?取材が足りないように感じますので、もう少し頑張ってください。
    メタ視点も大切ですよ。表立った一つ一つの言葉では心にもない美辞麗句も言うでしょうし、とぼけてかわすこともあるでしょうから、行動や人同士の繋がり方など様々なコンステレーションも考慮しましょうね。同じ人の意見でも、時期や状況が変わると変わるものですよ。
    ただ、本当に何が起きて誰が何を思ったか、という真実は、誰にも分かりません。自分の推論やシナリオをお持ちの上で記事を書く時には、断片的な事実を切り貼りして裏づけとする方法は、物書きとして非常にまずいことですから、気をつけて謙虚に頑張ってくださいね。

  • 「年に一回の誕生日しか会えないのだから嫁いびりは無理」

    仮に橋本氏が偏りのない公正なジャーナリストだとしても
    この持論はおめでたすぎて「信用する」こと自体恥ずかしいですね
    「虐めの首謀者が”直接”手を下す」ことしか想定できないのはあまりにも幼稚です
    (会うのも年一回とか嘘だし)
    「人格否定」の直接の動きは勿論宮内庁でしょう
    私もそう思います
    ただ、そんなことをして宮内庁の職員になんの得があると仰るのか
    宮内庁が組織的に「自分たちが仕えるべき」皇太子妃を理不尽な扱いにできるのは
    宮内庁を動かせる立場の御方しかいないのですよ

    元宮内庁長官の鎌倉節氏のせいにする前に

    雅子さまが帯状疱疹を発症した12月3日あたりに両陛下に会った事実はなかったか

    メキシコ大統領歓迎の宮中晩餐会で大統領への皇族方の紹介で皇太子妃をとばして紀子妃を紹介した事実の検証

    それからずっと雅子さまが11年にわたって宮中晩餐会にご出席されなかった理由(11年ぶりに出席されたのは鎌倉節氏が亡くなったからではないでしょう)

    少なくともこれぐらいはきちんと調べてから断言しないと…
    恥ずかしいのではないでしょうか

    • 自己レスです
      2003年12月1日敬宮さまのお誕生日につきご家族で参内されたのに
      両陛下に予定があって東宮家は参内されない予定だったのが
      参内することになったという情報(11/28)
      両陛下の思し召しがあったために参内されることになったはずです
      ところが両陛下は留守で侍従の方が対応したのですね
      東宮家がお帰りになってから両陛下はタイミングは違いましたがそれぞれ皇居に戻られました

      翌日帯状疱疹発症
      2日後にご入院

      ご退院直後に湯浅長官の「秋篠宮家に3人目を強く希望する」との発言

      忖度無しに宮内庁だけが暴走したのでしょうか…

      • 美智子さんの意図だと思います。
        神道のお家の中のクリスチャンらしからぬお考えですね。
        宮内庁長官ともあろうお方が見苦しいことを!
        こういう時、筆頭宮家が皇太子ご一家をお守りしていたら事の流れは変わっていましたよ。

        • 前天皇のご学友は 「橋本明」氏ですね。「橋下」ではありません。
          個人名を間違えるのは素人でも失礼とされます。
          ましてジャーナリストならなおさらです。ご注意くださいませ。

  •  陛下が緊張の面持ちでこの発言をされた時雅子さまがお気の毒でたまりませんでした。例え男の子を生んでいたとしてもこのような虐めは有ったと思います。
     橋本氏はフェミニズムをチラつかせた嫌味な文ですね。
     「私は私的旅行はしない」「何故病気に成るのか」「私は上手くやってきたし病気には成りません」(そうですね貴方の丈夫さは産めと言われてすぐ産める位ですから)と言う発言を聞けば誰かは推して知るべしですね



  • 信じる信じないは宮本さんに任せますが、宮内庁は官公庁であり、指示がなければ動けません。
    それは元宮内庁職員の小内さまも同じこと言ってます。
    宮内庁を、宮内庁長官を、宮内庁職員を雅子さまの人格否定するようになった背後にとある夫妻がいます。
    皇太子殿下(今上陛下)だって、宮内庁職員が雅子さまの人格否定発言するようであれば怒りますし、その職員に注意くらいするでしょう。
    それが出来なかったのは背後にとある夫妻がいたから。だから、何にも出来なかったのです。
    それが人格否定発言に繋がったというのが私の推測です。
    現に人格否定発言後に医師団は雅子さまの帯状疱疹の治療に繋がったでしょう?
    精神の病は診てもらえず妹さんの伝手を頼って診察して貰ったくらい。

    橋本明氏は廃太子論の本を出した。なので、私は橋本明氏は信用出来ない。

    • なによりも彼は上皇陛下の学友であって、現天皇陛下のではないですからね。
      どちらに忖度するかなんて明白ですよね。

  • 陛下が当時の会見で雅子皇后の人格否定発言するという事は余程の身に詰まされる出来事があったのではないか⁉️あそこ迄、会見で発言しなければ、きっとこの先も雅子皇后への人格否定の動きは止まる事はないだろうという強い思いからの会見で内情暴露に踏切り決断した‼️私達はTVを見て何の事を言ってるのか?ちょっとボンヤリとしていた記憶がある時間がたつにつれ当時の皇太子は私達が知る由もない重大な事を訴えたのである‼️黙っていれば私達は何も分からない‼️しかし当時の皇太子は公のメディアに人格否定を発言する事により実情を知って欲しかった‼️隠す事は何もない‼️明らかに事実を伝え人格否定をした人達に分かってほしかった‼️そして国民にも話したかった爆弾を落とすしかない‼️と決断した‼️人格否定発言があるまでは私達が知らない所で理不尽な陰湿なイジメや動き等があり随分、天皇一家は理由なき苦しみに苛まれてきたのではないか⁉️ひとつひとつイジメ等の場面を取り上げればキリはないが恐らく命迄脅かさられる
    出来事もあったのではないか⁉️
    天皇一家にある種の恐怖みたいなのが襲いかかったのでは⁉️大げさかも知れませんが…陛下は雅子皇后と子供を守り抜くには会見で発言し分かってもらうしかないと至った葛藤も随分あったでしょう‼️
    しかし今の天皇一家は家族でガッチリとスクラムを組み私達の理想の家族になり笑顔のたえない素晴らしい天皇家の素顔を見せていてくれている‼️

  • 宮本さんは何が何でも「平成の両陛下は雅子さまをいじめてなどいない」という結論にもっていきたいという気持ちが強すぎて説得力のない強引な文章になっています。矛盾だらけですよ。
    橋本明は「美智子さまは温和な人柄」と言っていながら「美智子さまが気に入らない侍従を閑職に追いやって左遷させた」とも言っています。気に入らない侍従を閑職に追いやれる人間なら気に入らない嫁をいびることなど朝飯前ではないですか。美智子さまが実は気の強い女性であったことは他にもいろんな文献で出てきます。橋本氏の行き当たりばったりの文章だけで「いじめはなかった」などとはとてもではないが結論付けできません。
    ちなみに橋本氏は明仁天皇が美智子皇后へのプロポーズの際に「柳行李一つできてください」といったと吹聴し、これが大いに通説として流布しましたが、明仁天皇はのちに「自分はそんなこと言ってない」と否定しています。その程度の皇室ライターです。
    ちなみに清子さんは美智子さまに育てられ洗脳され切ったアダルトチルドレンで、何度も結婚間もない東宮ご夫妻のところに泊まろうとし、とうとう遠慮してくれと言われ、「もういいです!」と捨て台詞をはいた女性です。止めてほしい理由を「バードウォッチングのため」と言ってますが実は美智子さまに頼まれ偵察していたとも言われています。そんな人の「いじめてない」発言も信じられませんね、っていうか、あなたの出した資料では「いじめてない」などとと一言も書いててませんね。あんまり自分に都合のいい解釈するの、やめてくださいよ。宮本さん。

  • では、私達がネットで美智子さんに対して何を言おうとイジメじゃないと言うことですよね?
    会ったことないんだもん。

    清子さんの結婚披露宴で、デザート含む3品しかお料理を出さなかったり、自分のお古の着物を着させるのはどうかと思いますよ。(特別な着物ではありませんでした)
    石原都知事もビックリしたでしょうね。



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